“The police searched him.” という英語を誤解しないために押さえておくべき2つの大原則


 

 

英文の基本文型に隠された6つの真実)において、

VパターンとVOパターンの違いを以下のように説明した。

 

 

「Vパターンでは、その動作が自己完結しているのに対し、

VOパターンでは、対象に影響や力が直接及んでいる。」

 

 

今回はこの違いを徹底的に理解していただくために、

具体的な例を挙げながら、さらに掘り下げていこうと思う。

 

 

hit

 

She hit me really hard.     (彼女はかなり強く私を叩いた。)

 

 

hit(叩く)の力がme(私)に直接及んでいる。

叩かれた私は、よろめいたり、痛がったり、怪我をしたりするわけだ。

 

 

直接的な力が及んでいるから、目的語としてmeを取っている。

 

「えっ、hitが目的語を取らない場合があるの?」

 

 

実はある。

 

 

例えばこういう使い方もできる。

 
My mother started to hit at me with a broom.   (母は私のことをホウキで叩こうとした。)

 

 

この場合のhitは目的語がない。

 

 

hit という動作が自己完結している。

ということはme(私)に対して力が及んでいない、つまり当たっていないのだ。

 

 

要するにホウキを振り回しているということを表している。

 

 

目的語の代わりにat me という表現になっているところが要注意。

 

目的語を取らない場合には、このように何かしらの前置詞を伴って、

動作の向かう方向などを示す。

 

 

at は「点」を表す前置詞なので、「狙っている」ニュアンスを感じてほしい。

 

 

 

shoot

 

hitに似ているが、shoot(撃つ)も目的語があるかないかという違いを感じやすい動詞だ。

 

その違いがわかるだろうか。

 
The policeman shot the burglar.

 

 
The policeman shot at the burglar.

 

 
日本語だと違いを言葉にしづらいが、

英語だと事実関係が変わってくる。 

どちらも警官が強盗に対して発砲している。

 

 

shot the burglar だと、撃ったことが強盗に直接力を及ぼしているわけだから、

弾丸が命中している。

 

 

それに対し、shot at the burglarでは、

あくまでも強盗を「狙って」撃っただけであり、弾丸はおそらく命中していない。

 

 

ここも重要なところなのだが「命中しなかった」ことを表しているわけではない。

 

 

The policeman shot at the burglar.という文章が

「命中したことを示すわけではない」という意味なのだ。

 

 

命中する場合もあるが、この文では狙って撃つことだけを表現しているのであり、

「命中したかどうかは判断ができない」ということなのだ。

 

 

search

 

 

VパターンとVOパターンの違いが大分わかってきて頂けたかと思うので、

練習問題を出してみることにする。

 

 
以下の英文を訳していただきたい。

 

 
The police searched him.

 

 

VパターンとVOパターンの違いについて知らない人は十中八九、

「警察が彼を捜した」と答えそうだが、そうではないことが感覚としてわかるだろうか?

 

 

 

「警察が彼を捜した」場合には、捜すという力・影響が彼には届いていないはずだ。

 

 

 

従って、VOパターンにはなり得ないのだ。

 

 

「捜した」の場合には

 
The police searched for him.

 
のように、漠然とした方向を表す前置詞forを使って表現する。

 
もしかすると、ひねりを加えて、捜す力が彼に届いたということは「見つけた」のではないか、

と思われた方がいるかもしれないが、その場合にはsearchという単語は使えない。

 

 
The police found him.

 
になるはずだ。引っぱるのはこれくらいにして回答に行くことにするが、

searchが直接人を目的語を取る場合には

「(変なものを持っていないか)身体検査をした」という意味になる。

 

 

arresting suspect at gun point

 

 

もう少し例を出すと、

 
Let’s search for the blue house.   (青い家がどこにあるか探そう。)

 

 

 
Let’s search the blue house.    (青い家の中を捜索しよう。)

 

 
VOパターンの場合に、直接力が及ぶ感覚がおわかり頂けると思う。

 

 

ではどんどん他の動詞も見ていくことにする。

 

 

seeとlook

 

 

「見る」ことを表す代表的な動詞がsee とlookだ。

学校英語ではsee = look atという習い方をするが、

それは頭から消し去ってほしい。

 

 

イコールで結ぶこのやり方の弊害は、こちらに記事詳しく説明した。

 

 

 

まずlookはVパターンの動詞だ。その意味は「視線をやる」ことだと言えば理解しやすいだろう。

 

 
Don’t look back.  (振り返るな。)

 

 
視線を後ろにやるな、ということだ。

 

 
I looked at the picture.   (その写真に目をやった。)

 

 
視線をやった先の点(視点)がpicture(写真)だということだ。

 

 

 

これに対し、seeはVOパターンでよく使う動詞だ。基本的な意味は「(視界に入ることによって)見える」こと。

 
I saw a burglar.   (強盗を見たんだ。)

 
It was dark, so I couldn’t see it.    (暗かったのでそれは見えなかった。)

 
look は「視線をやる」という自己完結した動作なので、見えるとは限らない。

 

 

多くの場合には見えるのですが、状況によっては見えないこともある。

 

 
Jane looked back, but she couldn’t see anything in the fog.  (ジェーンは振り返ったが、霧で何も見えなかった。)

 

 

それに対して、seeの場合には対象が実際に見える(視覚情報が目から脳に伝わる)のだ。

 

 

hearとlisten

 

see とlookの違いがわかってしまえば、

「聞く」ことを表すhear とlistenも簡単だ。

 

 

listenはVパターンで「耳を傾ける」ことを意味する。

 

 
I listen to the radio every morning.  (毎朝ラジオを聞く。)

耳を傾けた方向(to)がラジオなのだ。

 

それに対し、hearはVOパターンで「(音が耳に入ることによって)聞こえる」ことを表す。

 

 
I didn’t hear you.     (君の言っていることが聞こえなかった。)

 

 
I just heard the noise in the basement.  (地下室から音が聞こえた。)

聞く場合も見るのと同様なのだが、

listen は「耳を傾ける」という自己完結した動作なので、聞こえるとは限らない。

 

 

 

それに対して、hearの場合には対象の音などが実際に聞こえる(音声が耳から脳に伝わる)という違いがある。

 

 
これだけ例を挙げておけば、VパターンとVOパターンの違いはバッチリだろう。
最後にもう一組だけ例を出してみる。感覚的にわかっていただけるはずだ。

 

 
She opened the door.   (彼女は扉を開けた。)

 

 
This door doesn’t open.   (これは開かずの扉だ。)

 

 

VとVOパターン

 

 

 

 

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