theの80%を理解し、使いこなすためのシンプルかつ便利な解釈の仕方

 

冠詞という品詞は日本語にはないからだろうか、

日本人の英語学習者にとってはなかなか掴みづらい鬼門として扱われることが多い。

 

 

 

言わずと知れた定冠詞”the”をウェブ上の英和辞典で引いた結果、

“the”には10の用法があるようだ。

 

 

b8_the

 

 

この10の用法を都度当てはめて英文解釈していくよりは、

theのコアを掴んだ上でそれを自分なりに応用して解釈していく。

 

 

その方が英会話などのアウトプットへの貢献度は何倍も高くなる。

それこそが受験英語を卒業した社会人が目指すべき英語習得の基本だ。

 

 

本稿では、定冠詞the をサクッと理解するためのコツを紹介する。

 

 

 

 <分かるでしょ?>

 

 

the の意味をひとことで言うと

 

 

 

「分かるでしょ?」

 

 

 

となる。
どういうことかと言うと、

相手の頭の中にあるものを指し示すのが “the”なのだ。

 

 

この<分かるでしょ?>には3種類ある。

 

 

 

 

<先ほど言ったので分かるでしょ?>

 

 

このtheは、すでに出てきた情報を指し示す場合に使われる。

 

 

以下の使い方が典型だ。

 

 

Once there was a boy.

 

The boy played in a park everyday.

 

 

 

最初、a boy は新しい情報だが、それ以降は古い情報になるのでthe boy と定冠詞のtheを使っている。

(heを使ったり、他の言い方ももちろんできる)

 

 

この情報の新旧に関する英語の基本ルールについては、

こちらの記事で解説しているので、参照いただきたい。

 

 

⇒ there is 構文の本当の意図を理解するための英語の基本ルール

 

 

 <状況から分かるでしょ?>

 

 

前もって、言及していなくても、状況から判断して分かるものには、

“the”を使って指し示す。

 

 

 

Where is the bathroom?  (お手洗いはどこですか?)

トイレというのは通常、建物やお店、フロアの中に1つだけ存在するものだ。
お金持ちの方のお宅にお邪魔することがあったら、
Where is a bathroom?

と聞くことにしよう。
バスルームが複数存在する場合には、

その中の1つを使えば良いわけだから、 a bathroomの方が安全だ。

 
Do not look into the sun.    (太陽を見つめていけない。)

 

 

 

ところで、sun という単語の本来の意味をご存知だろうか?
実は、「太陽」ではなく、「恒星」という意味なのだ。

 
地球にいて、「分かるでしょ?」と言われてピンと来る恒星といえば、

地球がその周りを回っている太陽しかない。

 
I want to fly to the moon someday.     (いつの日か月に行ってみたい。)

これも同様だ。

 
moon の本来の意味は「衛星」であり、

地球にいて、「分かるでしょ?」と言われてピンと来る衛星といえば、

地球の周りを回っている月しかないはずだ。

 
なお、例えば火星には衛星が2つ(フォボスとダイモス)あるが、

人類が火星上から
Hey, look at the moon! It’s beautiful.

 

 

などと言っても意味は通じないだろう。

 
Which moon?

と言われてしまう。

 

 

He thinks he is the smartest guy in the room.    (彼は部屋の中で自分が一番頭が良いと思っている。)

 

 

the が2つ出てくるが、「自分がいる部屋」も、

 

「そこで一番頭が良い人間」も、

どちらも何を指しているかが、【状況から考えて】分かるからthe を使っている。

 

 

<常識的に分かるでしょ?>

 

 

総称用法と呼ばれるtheの用法がある。

 
The cat can see in the dark.   (猫は暗闇でも見える。)

 
これは別に

 
Cats can see in the dark.

という言い方もできる(口語ではその方が普通)が、

the catという言い方をすることによって、「猫というものは~」という形で一般化することができる。

 
ここで the cat が意味しているものは、

「常識的に思い浮かべられる猫」なのだ。

 
聞き手の頭の中にある、常識的な「猫」を指しているのがこの the cat とうことだ。

 
Can you play the piano?   (ピアノが弾けますか?)

 

 
The rich are not always happy.   (お金持ちが常に幸せとは限らない。)

 
これらもピアノやお金持ちの人を常識から想像すればOKなのだ。

 

 

________________
さて、非常に簡単に済ませてしまったが、実はtheというのは以上の説明で80%以上カバーできる。

 

b8
ノンネイティブの日本人にとって、英会話で厳密に使い分けることは、

なかなか難しいだろうが、本日のルールはリーディングやリスニングなどのインプット時に意識してほしいポイントの一つだ。

 

 

良質なインプットは、

スピーキングやライティングなどのアウトプットに良い影響を与える。

 

 

 

本質を理解し、例文で応用していく。

 

 

その積み重ねが感覚レベルでの理解につながる。

 

 

感覚レベルで押さえておけば、無意識のうちに美しい英語を使いこなせるようになるはずだ。

 

 

これこそ応用力のあるオトナ社会人に採り入れてほしい学習スタイルだ。

 

 

 

 

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英文の基本文型に隠された6つの真実

 

 

スピーキングスキルを身につける上で、必須となるのが、「英文を組み立てる」という意識だ。

 

 

本稿は、英文を組み立てるときに、意識すべき英文の基本文型について、説明したい。

 

基本文型は、動詞Vに着目すると、動詞の後に続くパターンで6個に別れる。

 

 

1.  V (動詞)

 

2. VO (動詞+目的語)

 

3.  VC(動詞+補語)

 

4. VOC(動詞+目的語+補語)

 

5. VOO(動詞+目的語+目的語)

 

6. V +文(動詞+文)

 

 

 

これらのパターンが、それぞれどのような意味合いを持っているかをきちんと理解してほしい。

 

 

また、これらは単純に形が違うというのではなく、動詞の働きも違うということに注意してほしい。

 

 

 

1. V(動詞)

 

 

このパターンは、動詞の後に目的語も補語も取らない。

 

例:

 

I’m going to walk.  (歩いていきます。)

 
He slept for 12 hours last night.   (彼は昨日、12時間寝ました。)

 
動詞が後ろに何も取らないということは、その動作が「自己完結」していることを表す。

 

 

「自己完結」というのがどういうことかと言うと、

「主語にあたるものが動作をするだけであり、他のモノとは直接つながらない」ということだ。

 

 

上に挙げた例文のwalk(歩く)もsleep(寝る)も自己完結している。

 

 

2. VO(動詞+目的語)

 

このパターンは、動詞の後に目的語を1つ取る。

 
例:
I like sushi.  (お寿司が好きです。)

 
She hit me really hard.  (彼女はかなり強く私を叩いた。)

 

 
目的語を取る場合には、動作や行為に対象があるということを示す。

 

 

like(好む)の対象がsushi(お寿司)であり、hit(叩く)の対象がme(私)だということだ。

 

 
なお、「対象」と言ったが、日本語とは少し感覚が違うので注意してほしい。

 

 

日本語だと「~を」や「~に」で区別するところを英語では区別しない。

 

 

例えば日本語の「叩く」と「言う」で考えてみると「私を叩く」、「私に言う」というように助詞が違う。

 

 

しかし、英語では「hit me」、「tell me」のように、どちらも同じように、

対象がme(私)という捉え方をするのだ。

 
また、目的語を取る場合には特に「対象と直接的なつながりがあったり、

対象に影響や力が直接及ぶ」ことを表す。

 

 

このことは、英語の感覚を理解する上でとても重要なので、しっかりと押さえておく必要がある。

 

 

 

大事なことなので繰り返すが、Vパターンでは、その動作が自己完結しているのに対し、

VOパターンでは、対象に影響や力が直接及んでいるのだ。

 

この違いについてより詳しい記事を投稿したので、必要に応じて参考にしてほしい。

 

 

“The police searched him”という英語を を誤解しないために押さえておくべき2つの大原則

 

 

 

3. VC(動詞+補語)

 

このパターンは動詞の後にC(補語)と呼ばれるものを取る。

このパターンは実際に見ていただいた方が早い。

 
She is a police officer.  (彼女は警察官です。)

 
He is not healthy.  (彼は健康ではない。)

 
どちらもbe動詞が使われているが、

She = a police officer である、He = healthy ではない、というイコールの関係があることが分かるだろうか。

 

 

もう少し例を見てみよう。
I became a dentist.  (歯医者になった。)

 
You look sleepy. (眠そうに見える。)

 
It sounds good. (良さそうに聞こえる。)

 

 
これらも同じようにイコールの関係がある。

 

 
I became a dentist.は「I = a dentist になった」

 
You look sleepy.は「You = sleepy に見える」

 
It sounds good.は「It = good に聞こえる」
 

 

4. VOC(動詞+目的語+補語)

 

 

このパターンはVOパターンとVCパターンの応用だ。

 

OとCの間には、O=Cという関係が成り立つ。

 

そしてOとCに、動詞の力や影響が直接及ぶ。

 
I named him Ken.  (ケンと名付けた。)

 
I’ll have my steak rare, please.  (ステーキはレアでお願いします。)

 
He can’t make you happy.  (彼にはあなたを幸せにはできない。)

 
これも難しいことはない。

 
I named him Ken.は、名前を付けることで「him = Ken」になったのだ。

 

 

I’ll have my steak rare, please.は「my steak = rare」を手に入れるのだ。

 

 

He can’t make you happy.は「you = happy」を作ることができないということだ。

 

 

 

5. VOO(動詞+目的語+目的語)

 

このパターンは目的語を2つ取る。

 

まず大切なことは目的語の1つ目に来るのが人で、2つ目に来るのがモノだということだ。

 

 

そしてもう1つ知っていて頂きたいのはモノを人に受け渡すようなニュアンスがあること。

 
例えば

 
I’ll give you this book. (この本をあなたにあげる。)

 

 
だと、私からあなたへ、本が移動するという意味合いが出てくる。

 

 

He showed me his room. (彼は部屋を見せてくれた。)

 

 

 

だと、彼から私に「ハイ」と部屋を出すようなニュアンスが感じられる。

 

 
I taught him English, and he taught me Vietnamese. (私が彼に英語を教え、彼は私にベトナム語を教えてくれた。)

 

 

私から彼に英語が、彼から私にベトナム語が受け渡されていますね。

 

 
My grandma knitted me a sweater.  (祖母がセーターを編んでくれた。)

 

 
knit は「編む」という動詞だが、そこに受け渡しがプラスされた感じがわかるだろうか。

 

 

6. V+文(動詞+文)

 

このパターンは、動詞の内容を詳しく説明する場合に使われる。

これも特に難しいことはないので2つも例を出しておけば充分だろう。

 

 
I think you’re right.  (君が正しいと思う。)

 
考えている内容がyou’re right ということだ。

 
Promise me that you’ll never lie to me again. (もう二度とウソをつかないって約束して!)

 

 
約束する内容がyou’ll never lie to me again(二度とウソをつかない)ということだ。

 

サマリー

 

以上、6つの構文をまとめるとこのようになる。

 

 ①V(動詞)  行為や動作が自己完結
 ②VO(動詞+目的語)  対象があり、力や影響が及ぶ
 ③VC(動詞+補語)  S=Cが成り立つ
 ④VOC(動詞+目的語+補語)  O=Cが成り立ち、力や影響が及ぶ
 ⑤VOO(動詞+目的語+目的語)  1つ目のO(人)と、2つ目のO(モノ)の受け渡しをする
 ⑥V+文(動詞+文)  文がVを詳しく説明する

 

 

このような意味合いを理解しながら、 英文を組み立てる訓練を行うことで、豊かな英語感覚が磨かれていく。

 

さらに繰り返すが、英文を組み立てるときは、とにかく動詞に意識を集中するようにすることが肝要だ。

 

 
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